こんにちは、はるです。
土地家屋調査士試験の口述試験は落ちることはないと言われていますが、口述試験が近づくと不安になりますよね。
そんな不安な方のために今回は令和2年度に行われた口述試験を完全再現してみました。
知人が実際に受験したので再現度は高いと思います。
例年大きな変更はないので非常に参考になる情報です。
筆記試験合格者には口述試験の受験票が届く
筆記試験の合格者には成績通知書と一緒に口述試験の受験票が届きます。
合格発表の日に法務局のホームページには筆記試験合格者の受験番号が掲載されますが、この段階では本当に自分が合格したのか半信半疑の方もいるかもしれません。
しかし、2~3日後に届く口述試験の受験票を見ることで筆記試験に合格したことを実感することでしょう。
口述試験では新たに口述試験の受験番号が割り振られています。
口述試験の試験場と日程を確認する
東京法務局管内の場合は午前と午後の2回に分かれています。
午前と午後で集合時間も異なるので必ず確認しましょう。
試験場である「フォーラムエイト」は渋谷駅徒歩5分ほどの貸会議室のようなところです。
遠方から受験される方もいるかもしれませんが、分かりやすい場所にあるので安心してください。
入り口には口述試験会場と分かるように看板も出ています。
試験場に到着すると番号札が渡される
コロナ禍になる以前はくじ引きにより口述試験の順番が決められていました。
しかし、令和2年度はくじ引きによる長い行列での密を避けるために番号札の配布となったようです。
番号札には組と番号が書かれています。
組は1から6まで、番号は1から12まであります。
そして、この番号札を持って待合室に入り、番号札と同じ場所に着席します。
令和2年度の待機室の様子です。
合格証書交付希望地を申告する
待合室に着席すると、机上には茶封筒が置いてあります。
茶封筒の中には
- 氏名票
- 合格証書交付希望地調書
- 登録及び(調査士会)入会手続要領
- 研修のお知らせ
が入っています。
最初に氏名票に「氏名」、「(番号札の)組と番号」を記入します。
これは試験官にすぐ回収され、写真票にて顔の確認が行われます。
合格証書交付希望地調書はコロナ禍のため、合格証書を受け取る法務局を選択できるようです。
以前は合格証書交付式がありましたが、交付式はなくなり、郵送により各(地方)法務局で交付されるようです。
口述試験を受ける前にこのような調書に記入するということからも『口述試験は落ちない』と分かるかと思います。
口述試験の試験開始
口述試験で一番大変なこと、それは『待機室で口述試験まで待機すること』です。
これは間違いありません。
口述試験までの流れを説明します。
集合時間は午後1時(午後の場合)です。
午後1時になると試験官より説明が始まります。
(この段階で携帯電話、スマホの電源を切るように指示があります)
試験開始の1時30分になると各組の1番の人から口述試験が開始されます。
つまり、各組の後ろの番号の人は口述試験が開始されるまでひたすら待機室で待機となります。
これが想像以上に辛いのです。。
知人は後半の番号だったため、何時間も待たされたそうです。
1時30分からは携帯電話も電源を切って鞄にしまう必要があります。
参考書は読んでいて構わないのですが、待機室には試験官が大勢おり、受験生を取り囲んだように配置され監視されているような状況だったようです。
トイレに立つ際も試験がトイレの前まで同行します。
おそらく受験生の入れ替わりなどの不正防止だと思われます。
試験室は組と同じ数の6室あります。
試験時間については一人15分です。
時間割があり、その予定通り進んでいきます。
例えば、各組の1番は1時30分から1時45分まで、各組の2番は1時45分から2時までといった感じです。
つまり、12番の人は4時30分から5時までとなります。
最大待ち時間は3時間です。。。
試験官に監視されながらの3時間待機は精神的にも肉体的にもかなりキツイと思います。
また、令和2年度の待機室は換気のため、窓も少し空いていたようでかなり寒かったようです。
例年以上に待機時間はつらいですね。
ようやく口述試験
数時間待ち、ようやく知人の番が回ってきたときは変な解放感があったようです。
これからが本番にも関わらずです。
でも気持ちはよく分かります。
試験官に案内されて試験室の前まで誘導してもらいます。
しばらくすると前の受験生が試験室から出てきます。
その後、試験室の中の試験官から扉を開けられ『どうぞー』と声がかかります。
このあとは通常の面接のような感じで入室し、試験官から『かけてください』と声がかり『失礼します』と着席します。
試験室はこんな感じです。
口述試験で質問された内容
最初に試験官に聞かれたのは
『受験番号、氏名、生年月日』です。
これは想定通りですね。
その後、試験官より質問された内容です。
- 分筆や合筆登記を申請人は?
- 分筆や合筆登記を職権でできる場合はどんな時?
- 建物図面に記録されるものは?
- 床面積の算定方法は?(区分建物の場合は?)
- 筆界とは?
- 筆界特定の申請人は?
- 筆界特定登記官が筆界を特定するのに参考にするものは?
- 調査士法第3条にある業は何がある?
- 試験合格後に土地家屋調査士となるためにはどうしたらよい?
- 調査士会連合会の役割は?
- 調査士会の役割は?
これは知人が覚えている範囲です。
調査士法の1条や2条は聞かれなかったそうです。
試験官は2名ですが、1人が質問しもう1人が助け船を出してくれたようです。
試験官が望む回答出ない場合は質問の切り口を変えてくれたり、ヒントをくれるので問題ありません。
約15分弱の口述試験後は試験室の外にいる試験官にそのまま帰宅するように促されます。
これで口述試験が終了となります。
ちなみ口述試験の受験生は全員スーツだったようです。
まとめ
- 筆記試験合格者には成績通知書と一緒に口述試験の受験票が届く
- 東京法務局管内では口述試験が午前と午後の2回に分かれる
- 番号札によって口述試験の番号が決まる
- 口述試験開始までは待合室でひたすら待機
- 口述試験では答えられなくても問題なし
- 調査士法の1条、2条は案外聞かれない?
いかがだったでしょうか。
たまたま知人が令和2年度の口述試験を受けたので詳細を聞き出しました。
口述試験では決して受験生を落とそうということはありません。
うまく答えられなくても問題ありません。
大事なのは調査士法2条にもあるように『常に品位』持って対応してください。
これだけで本当に大丈夫です。
これから口述試験を受ける方の参考になれば幸いです。
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